「生まれ変わった凶銃」タナカワークス トカレフTT-33 その3:衝撃対策

こんにちはです。

前回は発売日前後に起こったことと
開封の様子についてお話ししました。

今回は、タナカワークスさんが一番苦労したであろう、
衝撃対策について見ていきたいと思います。

使用カート

使用カートはハドソン時代は真鍮製のカートだったのが
より軽量でモデルガン本体への負担が少ないアルミ製カートへ
変更されております。

内部構造はタナカワークス伝統の
スリーブがあるタイプ。

エヴォリューション2タイプの構造です。

インナーは快音インナーでとても大きな音がするようです。

本体

さて、本体側を見ていきます。

マガジンです。(ちょっと発火したので一部錆びてます)

作動性向上と防錆を狙って、錆びにくい処理をしているようです。

マガジンの調整が悪いとカートリッジの頭がお辞儀して
フィードランプに突っ込んだりして
バレルや本体に負担がかかりますから、
こう言ったところも耐久性向上に一役買っていると思います。

フィールドストリップするとこんな感じ。

ちなみに、下はハドソン製。

下の写真のハドソン製と比べても
バネやらOリングやらが追加されているのがわかると思います。

まず、一番目を引くこの子(リコイルバッファー)。

スライドが後退し切った時に、
リコイルスプリングガイド先端にぶつかることで
リコイルバッファーのスプリングが圧縮され
衝撃を和らげます。

こういうの見てると思い出すのですが
その1で解説したハドトカの壊れ方に

「スライド先端がトップリングを介して伝わってきた衝撃で割れる」

という現象があったような気がします。
(何しろ、うろ覚えです。すみません・・・)

このバッファーにより、
スライドが割れたりバレル基部が割れたりするのを
防いでいると考えられます。

バレルにはOリングがかぶさってます。

これにより、スライド後退時にトップリングがOリングにぶつかり
Oリングが潰れることでバッファーとなり衝撃を和らげているようです。

ハンマーの根本にはゴムの板(ハンマーバッファー)が入っています。

ハンマーが過回転してフレームを割るのを防ぐ目的だと考えられます。

あと、下手に分解したくないので写真はありませんが、
デトネーター(フロントファイアリングピン)が
前後に分割されており、間にOリングを挟む構造になっております。

上記のように、たくさんの耐衝撃対策がなされています。
耐久性について、ここまであの手この手を尽くしたモデルガンは見たことがありません。

タナカワークスの担当者の方は最後の方は
もう意地になっていたのではないかと想像できます。

・・・それでも、ここまでやっても
「数発でバレルが割れた」
となる個体が出てしまうところは
さすが元は「凶銃トカレフ」だと思います。

(もちろん、少数だとは思いますが)

ちなみに開封時はオイルでベッタベタの状態でした。
よっぽど「設計通りに」動かないのが怖いのだと思います。

設計や図面ひいてる時は、摺動部は「スムーズに動くもの」として設計するので・・・。

次はいよいよ発火の様子をお話ししていきます。

〜その4へ続く〜

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