「マルシンの隠れた名機」マルシン ブローニング・ハイパワー その2:ガタとの戦い

前回は思わせぶりな感じで終わっちゃいましたが、
今回の記事ではマルシン ブローニング・ハイパワーの
持病とその克服方法についてお話しします。

マルシン ブローニング・ハイパワーのマガジンセフティ

ブローニング・ハイパワーは
名前に「ブローニング」と入っている通り、

コルト・ガバメントM1911A1や
ブローニングM2マシンガンなどの設計で有名な
ジョン・M・ブローニング氏の設計です。

その為、安全装置として
コルトガバメントにも採用されていたサムセフティや
コック・アンド・ロック機構を備えています。

さらに、このモデルはマガジンセフティも備えています。

これは、マガジンを抜いている時は
トリガーを引いてもハンマーが動かなくなる、
というセフティになります。

マルシン工業さんが再現したブローニング・ハイパワーも
このマガジンセフティを備えています。

セフティの仕組みは以下の通りです。

↑上の写真の真ん中に見えるのがマガジンセフティに関わる部品です。
マガジンを入れるとこの部品が↓

↑マガジンに押されて立ち上がります。(指で指し示している部品)
この状態でトリガーをひくと、この部品が上に向かって移動し↓

↑上の写真の指でさしたレバーの一端を押します。
この部品はシーソーのように動いて反対側が下向きに動き↓

シアの突起部を下に押して、ハンマーをリリースします。
(ちょっとわかりにくかったかもです)

非常にシンプルな構造ながら、

「チャンバーに弾が残っているのに気づかず、
マガジンを抜いて安心してトリガーを引いてしまった」

といった事故を防ぐ機構です。

で、おそらく苦心してモデルガンに適用したであろう、
この機構が、マルシン ブローニング・ハイパワーが
持病を持つ理由なんです。

マルシン ブローニング・ハイパワーの持病

前回、冒頭でガタの話をしました。

ガタは部品と部品のすきまであり、
これがないと組み立てることができません。

しかし、これが大きすぎると機械が正しく動作できなくなります。

マルシンのブローニング・ハイパワーも例外ではなく、
スライドとフレームのレール部には上下方向にガタがあります。

通常のモデルガンであればさほど問題にならないのですが
こと、ブローニング・ハイパワーにとっては上下方向のガタは
大きな問題になります。

先ほどもお話ししましたとおり、
ブローニング・ハイパワーにはマガジンセフティが搭載されています。

このマガジンセフティは、
スライドにあるレバーを押す→シアを押す
という動作でハンマーをリリースする為、

レール部に上下方向にガタがあると
この押す力がスライドを持ち上げる力となって逃げてしまい
レバーを押せずにハンマーがリリースされない、

という状態になってしまいます。

つまり、ガタのせいでスライドが持ち上がるという現象が発生します。
これが、マルシン ブローニングハイパワー特有の持病なのです。

持病の克服対策 〜ガタをなくせ!〜

この持病は上下方向にガタがあるせいで起きています。

しかし、エランやBWCみたいな超高級モデルガンならいざ知らず、
良心的な価格のマルシン工業製組み立てキットに、
出荷時からガタをなくせ!なんて無茶です。

組み立てた当時の僕は、ヒントを求めて
いつも見ていた「318iのジャンクボックス」
というサイトのブローニング・ハイパワーの記事を
読みあさりました。

ちなみにこの「318iのジャンクボックス」。
僕が発火モデルガンにのめり込み始めた頃に

発火調整といったらこの人の右に出る人はいない!、
と言われるレベルとボリュームを持つ
素晴らしいホームページでした。

特殊効果等のプロの方ではないながら、
ホームセンターや模型屋さんで手に入る道具で

うんともすんとも動かないモデルガンを
バカスカ快調に発火させている動画は
見ているだけでも楽しかったです。

・・・本題に戻りまして・・・

そこに載っていたのは
結構、慎重さを要求される方法でした。

下手すると、モデルガン自体を
お釈迦にしてしまう方法です。

なので、ここで紹介する方法は
腕に自信のある方だけが行った方が良いと思います。

また、加工は自己責任で行ってください。

こう、ちょっと怖い文章を書いておいてなんですが、
方法は至ってシンプル。

「適当な厚みのプラ板をスライドのレール内側に貼り、
フレームと噛み合わせてスムースになるまで
ひたすらやすりで削る」

です。

自分の場合、こんな感じでスライドのレール内側に
プラ板を貼り付けています。

短冊状に切断して、瞬間接着剤でくっつけてます。
長さはスライドのストロークくらいです。

そして、対応するように
フレーム側レール部をやすりで削っています。

この加工、あまりにフレーム側のレール部を削りすぎると
ハンマーが落ちなくなるばかりか、レールの根元が破断します。

また、削りが甘いまま
スライドをフレームに強引に入れてしまうと
スライドがレール部から割れてしまいます。

なので、貼り付けるプラ板はできる限り薄いものが良いです。
(自分は手元にあったのが0.4mmの厚めのプラ板だったので
それを貼っちゃってますが・・・)

写真はマルシンさんのベレッタM9と並べて撮影したものですが、
同じダブルカラムのモデルガンなのに
ブローニング・ハイパワーはとてもスライドが細いです。

スリムでとてもかっこいいのですが、
スライドに厚みがない分、
レール部も強度に余裕がないです。
(しかもHW樹脂ですし)

なので、くどいようですが、
ここまでの説明を読んで、工作の腕に自信があって
自己責任で作業できる方のみチャレンジしてください。

さて、はた目から見ても大変な作業ですが、
ここまでやったからには快調になるんでしょうか?

その答えは、次回の発火編でお見せします!

〜その3へ続く〜

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