「マルシンの”カートリッジ・シャワー”」マルシン MP40(ABS) ~その5:新品バレル下処理~
ついに、マルシン様がバレルを再生産してくれました!!!
・・・あ、すいません。いきなりすぎましたね(*_*;
改めまして、みなさん、こんにちはです(^-^)
前回、新品のバレルがなく、ステンレス棒から冶具を作って無理やりデトネータ長さを延長したマルシン MP40をご紹介しましたが、ことあるごとにモデルガンパーツショップM9さんにお取り寄せメールをしつこく送っていたところ、新品のABSバレルを手に入れることができました!(^^)!
※モデルガンパーツショップM9様、しつこいお取り寄せメールにも誠実にご対応いただきありがとうございました。
ただし、部品なのでパーティングラインがバリバリ残っております↓
※パーティングラインとはプラスチック製品を生産するときに使う型の合わせ目の跡のことです。
そこで、今回はパーティングラインの取り方を解説したいと思います。といっても、超きれいなブルーイングを施すわけでもないのでテキトーにやります(^-^)
準備するもの
・モデラーズナイフ(もしくはカッター)
・紙やすり(400番、600番) ※平面を研磨する場合はさらに1200番
・スチールウール(曲面研磨用)
・シリコンオイル、布
他に、カッターボード(写真背景の緑のマット)があると便利です。
また、やすり掛けの際に細かいプラスチック粉が舞うのでマスクを用意することをお勧めします。
1.パーティングラインの除去
ここから、加工に入っていきます。
まず、下写真のようにパーティングラインにモデラーズナイフ(またはカッター)の刃を垂直に立てて削っていきます↓
こんな感じに削りカスが出てきます↓
パーティングラインが消えるまで削ります↓
2.やすり掛け(紙やすり)
次に紙やすりで表面を磨いていきます。
まず初めに400番で磨きます↓
やすり掛けは、以下のようにします。
- 掛けるときは1方向に掛ける。(往復させない)
- ある程度磨いたら、90度直行した方向に掛ける。
- 1と2を繰り返す。
400番は、パーティングラインの切削痕を消すのが目的なので、十分にやすり掛けします。
400番でやすり掛けするとこんな感じになりました↓
・・・なんか、もともとより汚くなった気がしますが、400番は目が粗いのでこんな感じです。
次に、600番でやすり掛けします↓
600番も400番と同様にやすり掛けします。
やってみるとわかると思いますが、削りカスの出る量が400番より少ないはずです。目が400番より小さいため、削る量が少ないためです。
3.仕上げ
600番までやすり掛けが終わったら、平面のやすり掛けでは1200番、曲面ではスチールウールを使用して仕上げを行います。
今回はバレルで曲面だらけなので、スチールウールを使用します↓
スチールウールでも掛け方は同じです。削りカスが細かく空気中に舞うので、マスクの着用をお勧めします。
最後に、少量のシリコンオイルを含ませた布でバレル全体を磨けば完了です。
そもそもなんでこんなめんどくさいことをやるかというと、実銃はバレルなどの部品の多くが金属の削りだしやプレス(曲げ加工)、型で作る→削りだし加工などでできていて、型で作っているわけではないため、パーティングラインが存在しないのです。
だから、型で作るモデルガンではパーティングラインを消したほうが、より見た目にリアリティがでます。
マルシンのキットモデルを作りまくっていた中学生のころ、パーティングライン処理を聞いたときに「ほんとにリアルになるのかな?」と半信半疑でした。
で、試しにパーティングライン処理をやってみて、組みあがったときのモデルガンを構えたとき、
「おっ、いいなぁ~」
と素直に感動したことを覚えています。
・・・ちなみにこの処理に凝ると、発火大好きなのに、M1911A1やブローニング ハイパワーのようなトリガーガード付近の曲面が美しいモデルのパーティングライン処理に2日かけてしまうような変態さんになってしまいます。(モデラーズナイフでHW樹脂を削るのが楽しいとか、妙な快感を覚えるようになります。)
本気でやろうとすると人によっては1カ月かける作業ですが、そこまでしなくても、ちょっとした作業でリアルになります。パーティングライン処理をやったことない方は、試しにやってみると組んだ時の感動が違いますよ~!(^^)!
~その6へ続く~